群馬県嬬恋村(つまごいむら)には、「愛妻の丘(あいさいのおか)」というユニークで心温まるスポットがあります。浅間山をはじめとした山々や、美しいキャベツ畑に囲まれたこの場所では、普段はなかなか伝えられない感謝や愛の言葉を、大自然の中で思いきり叫ぶことができます。夫婦やカップルに限らず、家族や友人と訪れても心に残る体験ができるでしょう。

愛妻の丘のはじまり

この丘が誕生したきっかけは、「キャベツ畑の中心で妻に愛を叫ぶ」、通称「キャベチュー」というイベントです。2006年に始まったこのイベントは、農家のキャベツ畑の真ん中で夫が妻に愛を叫ぶというユニークな内容が話題となり、テレビやメディアでも取り上げられました。その人気を受けて、群馬県が正式に整備を行い、「愛妻の丘」として生まれ変わりました。現在では、嬬恋村を代表する観光スポットとなっています。

叫び台と愛の鐘で思いを届けよう
愛妻の丘の中心には「叫び台(さけびだい)」という展望台があり、ここから浅間山に向かって自分の気持ちを大きな声で叫ぶことができます。普段言葉にするのが恥ずかしいことも、この場所なら自然に伝えることができるかもしれません。隣には「愛の鐘(あいのかね)」が設置されており、叫んだあとに鐘を鳴らすことで、二人の愛がさらに深まると言われています。

写真映えスポットもたくさん
愛妻の丘には、ユニークで可愛らしいオブジェがたくさんあります。たとえば、ラッパを吹くブリキの人形、ハートの形をしたオブジェ、カップルでハグするように撮れる「ハグ台」などがあり、訪れた人々の記念撮影スポットとして人気です。SNSに投稿すれば、たくさんの「いいね!」がもらえるかもしれません。

四季ごとに変わる絶景
この丘は季節ごとに異なる景色が楽しめるのも大きな魅力です。夏には青々としたキャベツ畑が広がり、秋には紅葉が美しく色づきます。冬には一面が雪に覆われ、幻想的な風景が広がります。また、朝日や夕焼けの時間帯には、浅間山と空がつくるドラマチックな光景に出会えることもあります。清らかな空気の中で深呼吸すれば、心も体もリフレッシュされることでしょう。


アクセスと駐車場案内
愛妻の丘へ行くには、車でのアクセスが便利です。上信越自動車道の「上田菅平IC」からは約33分、「碓氷軽井沢IC」からは約70分の距離にあります。道中は「つまごいパノラマライン北ルート」を通るため、移動中も美しい景色が楽しめます。
駐車場は無料で約15台分あり、大型バスにも対応しています。ただし、11月から3月頃までは雪のため道路が閉鎖される場合があるため、事前に天候や交通情報を確認することをおすすめします。
話題のイベント「キャベチュー」
毎年9月ごろに開催される「キャベチュー」は、愛妻の丘の原点ともいえるイベントです。夫が妻に向かってステージ上で愛を叫ぶ姿はとても感動的で、観客の心にも響きます。全国から多くの夫婦が参加し、会場は温かい雰囲気に包まれます。海外メディアでも紹介され、嬬恋村の知名度アップにもつながっています。
ただし、令和7年度(2025年度)の開催は見送られることになっています。次回の開催については、嬬恋村の公式サイトや観光情報をチェックしてみてください。

さまざまな楽しみ方
愛妻の丘では、叫ぶだけではなく、風景を楽しんだり、オブジェを見ながら写真を撮ったり、ベンチでのんびり過ごしたりと、自由なスタイルで楽しめます。お弁当を持参してピクニックをするのもおすすめです。また、近隣には観光農園や温泉地もあり、1日を通して嬬恋村の自然と文化を満喫できます。


誰と行っても楽しめる場所
愛妻の丘は、夫婦やカップルはもちろん、家族や友人とも訪れることができる魅力的な場所です。自然の中で過ごすことで、お互いの気持ちを再確認したり、日常では得られない心のつながりを感じることができます。

嬬恋村に訪れた際には、ぜひ愛妻の丘に足を運んでみてください。きっと、大切な人との絆がさらに深まる、忘れられない思い出になるでしょう。

