はじめに
長野県上田市にある別所温泉は信州最古の温泉地と伝えられ
日本武尊が7か所に温泉を開き「七苦離の温泉」と名付けたという伝説から
「七久里の湯」とも呼ばれる。
温泉街に近接して安楽寺、常楽寺、北向観音といった
塩田流北条氏ゆかりの古刹があることから、「信州の鎌倉」と呼ばれる。
別所温泉散歩
別所温泉には国宝や重要文化財をはじめ数多くの文化財が点在し
じっくりと古代のロマンを探求できます。
北向観音
厄除観音として知られる「北向観音堂」は、平安時代初期の天長2年(825年)比叡山延暦寺座主慈覚大師円仁により開創された霊場です。
本堂が北を向いているのは国内でもほとんど例がないようです。その由来は、観世音菩薩出現の際、「北斗七星が世界の依怙(よりどころ)となるように我も又一切衆生のために常に依怙となって済度をなさん」というお告げによるものといわれています。
常楽寺
常楽寺は北向観音の本坊であり
ご本尊は「妙観察智弥陀如来(みょうかんざっちみだにょらい)」
常楽寺は北向観音堂が建立された天長二年(825年)三楽寺の一つとして建立されました
とても立派な松が私達を迎えてくれます
圧巻すぎてしばらく眺めていました
本堂裏の北向観音の霊像が出現した場所には、弘長二年(1262年)の刻銘のある石造多宝塔(重文)が保存されていて、鎌倉時代に天台教学の拠点として大いに栄えた常楽寺の歴史を証する貴重な文化財となっています。
国重要文化財 石造多宝塔(常楽寺)
「石造多宝塔」は北向観世音様が出現した所で高さ2m85cmの安山岩で出来ており
国の重要文化財に指定されています。
鎌倉時代の弘長二年(1262年)賴真〔らいしん〕という和尚さんが
木造の多宝塔が消失してしまったので今度は石で多宝塔をつくり
お経を奉納したということが石造塔の四面に刻まれています。
石造多宝塔のすぐれたものは全国的にも少なく、わが国で重要文化財に指定されているものは
この常楽寺塔と滋賀県の「少菩提寺塔」の二つだけです。
安楽寺
安楽寺はその禅宗としては鎌倉の建長寺などと並んで日本では最も古い
臨済禅宗寺院の一つです。
安楽寺は鎌倉時代中期すでに相当の規模をもった禅寺であり、信州学海の中心道場であったことがうかがわれます。
国宝、重要文化財等数多くの鎌倉時代の文化遺産を蔵、信州最古の禅寺のおもかげを残しています。
国宝 八角三重塔
木造八角三重塔は、木造の八角塔としては全国で一つしかないという貴重な建築で
昭和27年3月29日、文化財保護法の規定により長野県では一番早く国宝に指定されました。
立年代は鎌倉時代末期から室町時代初期までのあいだと言われてきましたが
平成16年、安楽寺の依頼を受けた奈良文化財研究所埋蔵文化センター古環境研究室の
光谷・大河内両先生の調査の結果、三重塔用材の伐採年代は
正應二年(1289年)ということが判明しました。
これにより少なくとも1290年代(鎌倉時代末期)には建立されたことが明らかとなり
日本最古の禅宗様建築であることが証明されました。
別所温泉駅
上田電鉄別所線は、長野県上田市内を走る営業距離11.6キロメートルのローカル私鉄です。
上田駅を起点に全部で15駅、上田市塩田の豊かな田園地帯の中を30分かけて
別所温泉駅まで運行しています。
八木沢 まい
上田電鉄株式会社/別所温泉駅駅長
備考:
・家は地元の温泉旅館
・趣味は日舞と剣道
※上田電鉄別所温泉駅の駅長さん。
※名前の由来は「八木沢駅」と「舞田駅」から
COWCOWの感想
時代なのか信州最古の温泉地に音楽を大音量で流してジェラートを
販売するお店がありました
せっかく文化体験ができる素敵な場所なので逆にレトロなお店のほうが
この温泉地には似合うとおもうのですが・・・
自然の中で文化体験などを通してその土地の文化に触れる
それが旅の楽しみだと思います
個人的には宿泊しながらもっとゆっくりと散策したくなる別所温泉でした
MAP&ACCESS
・上信越自動車道「上田菅平IC」より車で約35分
・長野自動車道「麻績IC」より車で約45分
・上信越自動車道「坂城IC」より車で約30分
【駐車場】
・将軍塚駐車場:乗用車40台、大型バス10台
・観音下駐車場:乗用車43台 など
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