第3章 慢性腎臓病のリスク要因と生活習慣の影響
遺伝と体質の影響:持って生まれた条件
人によって体の強さや弱さが違うように、腎臓にも「体質的な差」があります。家族の中に腎臓病を経験した人が多い場合、同じようなリスクを持っている可能性があります。これは背の高さや髪の色と同じように、遺伝的に影響を受ける部分です。したがって、自分の家族歴を知ることは、腎臓の健康を考えるうえで大切なヒントになります。
高血圧と糖尿病:腎臓への二大ストレス
腎臓にとって大きな負担になるのが「高血圧」と「糖尿病」です。高血圧は腎臓の細い血管に強い水圧をかけ続けるイメージで、長い時間をかけて血管を傷つけてしまいます。一方、糖尿病は血液の中に「砂糖の粒」が増えているような状態で、それが腎臓のフィルターを詰まらせてしまいます。どちらも時間をかけて腎臓を疲弊させるため、放置することが最も危険です。
食生活と塩分の関係:味付けが腎臓を左右する
普段の食事も腎臓の健康に直結します。特に塩分は腎臓に大きな負担をかけます。塩辛い食事を続けると血圧が上がりやすくなり、その結果として腎臓の血管にもダメージが積み重なります。反対に、薄味に慣れることで腎臓を守ることができます。味付けを「少し物足りない」と感じるくらいが、実は腎臓にとってはちょうどいいのです。
運動習慣と体重管理:腎臓にやさしいライフスタイル
適度な運動は腎臓の働きを助けます。ウォーキングや軽い筋トレは血液の流れを改善し、血圧や血糖値の安定にもつながります。また、肥満は腎臓への負担を増やすため、体重管理も重要です。腎臓を「小さなろ過装置」と考えると、重い荷物を背負わせないことが長持ちの秘訣になります。
喫煙とアルコール:見過ごせないリスク
タバコは腎臓の血管を狭め、血流を悪くするため大きなリスクです。また、アルコールの飲みすぎも腎臓に負担をかけます。適度な量なら問題ありませんが、毎日のように大量に飲むと「腎臓が休む時間」を奪ってしまいます。腎臓も人間と同じで、働きすぎれば疲れてしまうのです。

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