雄大な自然を満喫できる雷鳥沢キャンプ場。初心者でも安心して楽しめる、まさに「楽園」と呼ぶにふさわしい場所です。先日、念願叶って雷鳥沢キャンプ場でテント泊をしてきたので、その魅力と体験記をお届けします!
雷鳥沢キャンプ場ってどんなところ?
雷鳥沢キャンプ場は、立山黒部アルペンルートの室堂ターミナルから徒歩約60分の場所に位置する、標高2,277mのキャンプ場です。周囲を立山連峰や大日連山に囲まれ、360度どこを見ても息をのむような絶景が広がります。

山岳キャンプ場とは思えないほど清潔な水洗トイレと水場が完備されており、手洗いや歯磨きも快適にできました。管理棟も近く、困ったことがあればすぐに相談できる安心感もあります。
テント場の水は煮沸消毒推奨なので直接飲まないほうが良いかと思います。
また、周辺には雷鳥沢ヒュッテや雷鳥荘といった山小屋があり、有料で温泉に入ることができるのも大きな魅力! 登山で疲れた体を温かい温泉で癒せるのは、最高の贅沢ですよね。
室堂からのアクセス
雷鳥沢キャンプ場へは、立山黒部アルペンルートの室堂ターミナルから歩いて向かいます。室堂ターミナルまでは、富山県側の立山駅から、または長野県側の扇沢駅から、それぞれの乗り物を乗り継いでアクセスします。

長野県側から来るとほとんどトンネルの中を通るので室堂ターミナルから外に出た瞬間、雄大な景色に一瞬言葉を失います。まさに絶景!来てよかったです。

全国名水百選に選ばれた人気スポット立山玉殿の湧水。立山断層破砕帯から湧き出る地下水が室堂まで引かれています。テント場に水場はあるんですが、やっぱり目の前にある立山玉殿の湧水を汲んでいきたいのでキャンプ用に水を3ℓ確保。これが後に後悔することになるのです。
キャンプ場まで待てないのでとりあえず一口いただきます。冷た~い。そして美味い。この冷たく豊富な水は、霊峰立山の水として登山客や観光客の喉を潤しているんですね。みなさん汲んでました。

室堂ターミナルからキャンプ場までは、整備された遊歩道が続いているので運動靴でも歩けますが、石がゴツゴツしているので意外と歩きにくかったです。私左足首が緩いので何度か捻りました。

雷鳥荘までの道のりは下ったり上がったりを何度か繰り返します。ほぼ階段です。私はお花畑を撮影したり雷鳥の親子を撮影しながらのんびり歩いていたのですが、水3ℓを追加したため背負ったことのない14kgの重いザックに運動不足の私の足がついていけません。結構しんどかった(;^_^A アセアセ・・・。


今回持ってきたレンズは55-140の望遠レンズ。400持ってくればよかった。これも経験ですね。さて雷鳥の親子はどこにいるでしょう?
いよいよテント設営!広々としたサイトで快適キャンプ

雷鳥沢キャンプ場はフリーサイトで、広い敷地の中に好きな場所にテントを張ることができます。平坦で水はけの良い場所が多く、ペグダウンもしやすいので、テント設営もスムーズでした。

料金は1泊1名につき1,000円(清掃協力金として)で、事前予約は不要です。今日は平日だから?それとも台風5号の影響があるかもしれないから?張られたテントは数える程度しかなくちょっと不安でしたが夜中にその不安は的中します。

朝腹ごしらえに食べた室堂駅の構内にある立山そば。あれから何も食べていないのでお昼ご飯の準備です。ちなみに「立山そば」は立ち食い蕎麦としてはとてもクオリティの高い美味しい蕎麦でした。

あの有名なU.L.弁当を1つ購入することができたので早速いただきます。お湯を注ぐだけ。なんと中にフォークも入っていました(@ ̄□ ̄@;)!!。

カップラーメンの中身が見える状態にしか見えないこの食べ物。釣りをする私にはコマセにしか見えないアミエビを眺めながら待つこと3分。

妻が最初にいただきます。一口食べた後の表情をみればわかります。想像の上をいく美味しさだったことは。私も早く食べたいので一口頂く。これはもうドライフードの三ツ星レベル。こんな美味しいものがお湯を注ぐだけで食べれるなんてとてもありがたいことです。他の種類も食べたいけど中々手に入らないU.L.弁当。チャンスがあれば全種類制覇したいです。
お腹もいっぱいになってテントの中で一休み。目が覚めると18時すぎに(@ ̄□ ̄@;)!!
結構寝てしまった。夕食の準備に取り掛かります。そんなにお腹も減っていないのでモンベルのリゾッタを食べます。フリーズドライ製法なのでアルファ化米よりおいしくお湯を注いで3分で出来上がり。しばらくすると雨が降り出し風も強くなってきて夜中には嵐のような天気になり周りのテントは崩壊したり「折れた~」と悲鳴が聞こえたり、ペグを打ち直す音が聞こえたり大変なことになっていました。そんな暴風で揺れるテントの中で妻はぐっすり寝ています(笑)私たちのテントもフレームが1本折れてしまいましたが、テントの機能は損なわなかったので朝までやり過ごすことができました。もう一泊する予定でしたがテントも壊れたので撤収です。
雷鳥沢キャンプ場での過ごし方
テントを設営したら管理棟で利用料を支払って、あとは絶景の中で思い思いの時間を過ごすだけ!
- 周辺散策: キャンプ場周辺には、みくりが池や地獄谷など、見どころがたくさんあります。特にみくりが池の鮮やかなブルーは必見!
- 登山: 立山三山(雄山、大汝山、富士ノ折立)への縦走や、奥大日岳方面への登山拠点としても最適です。私は翌日、雄山への登山にチャレンジしました。テント泊なので、荷物を軽くして登山できるのが魅力です。
- 温泉でリフレッシュ: 近くの山小屋の温泉で、登山の疲れを癒すのは最高の時間です。
- 星空観察: 夜には満点の星空が広がり、日常では味わえない感動を体験できます。
雷鳥沢キャンプ場を利用する上での注意点
山岳キャンプ場ならではの注意点もいくつかあります。
- 天候の急変: 標高が高いため、天候が変わりやすいです。急な雨や強風に備えて、しっかりとした雨具や防風対策は必須です。
- ゴミは持ち帰り: ゴミ箱は設置されていないので、全てのゴミは持ち帰りましょう。
- 焚き火は禁止: 環境保護のため、焚き火はできません。
- 水場での洗い物: 水場の水は飲用可能ですが、食器洗いなどでの利用は推奨されていません。ウェットティッシュなどで拭き取るようにしましょう。
- 混雑期: 紅葉シーズンや夏山シーズンは非常に混み合います。特にトイレは時間帯によって行列ができることもあるので、余裕を持った行動を心がけましょう。
まとめ
初めての雷鳥沢キャンプ場で初めての山岳テント泊にチャレンジした私達。1泊でたくさんの経験をしました。壮大な景色に感動し、充実した設備満足。そして風速20m以上の嵐でテントが壊れる。貴重な体験のおかげで一気にレベルアップできた気がします。雷鳥沢キャンプ場は山岳キャンプ初心者でも楽しめる素晴らしい場所でした(笑)
高山植物が咲き誇る夏を体験した私たちの次なる目標は紅葉に染まる秋に再訪し、そして雪景色が美しい残雪期に冬毛の雷鳥の撮影に再訪する。季節ごとの変化を楽しみたいと思います。
雷鳥沢キャンプ場での体験は、私達の心に深く刻まれました。皆さんも、ぜひ一度訪れてみてくださいね!

【雷鳥沢キャンプ場 基本情報】
- 開設期間: 例年4月下旬~10月下旬(冬季休業)
- 料金: 1泊1名につき1,000円(清掃協力金、小学生以下無料)※事前予約不要
- アクセス: 立山黒部アルペンルート室堂ターミナルより徒歩約45分
- 設備: 水洗トイレ、水場(飲用可)
