イライラ・ホットフラッシュ・不眠…更年期の症状を改善!

はじめに

更年期 はホルモンバランスの変化に伴う多様な症状に見舞われる時期です。
その中でも自律神経の乱れは、ほてり、動悸、睡眠障害など様々な不調を引き起こします。
今回は更年期における自律神経を整える方法について、深掘りしていきます。
更年期を理解することで妻の体におこっている変化に気づき接することができます

生活習慣の改善

自律神経のバランスを保つためには、規則正しい生活習慣が不可欠です。
以下に、生活習慣の改善ポイントをご紹介します。

質の良い睡眠の確保

睡眠不足は自律神経の乱れに拍車をかけます。睡眠は、体とこころを休息させ、自律神経を整える上で大きな役割を果たします。就寝前のリラックスタイムを設け、快適な睡眠環境を整えましょう。

例えば、ラベンダーの香りを活用したり、温かい牛乳を飲むなど、自分に合った方法を見つける必要があります。十分な睡眠時間の確保が、更年期障害の症状緩和にもつながります。

バランスの良い食事

自律神経は、体内のさまざまな機能を制御しています。そのため、バランスの良い食事を心がけることが大切です。特に以下の食材には注目です。

• トリプトファン(セロトニンの材料となるアミノ酸)が豊富な食材
  • 赤身の魚、大豆製品、乳製品、ナッツ類
• 食物繊維が豊富な食材
  • 野菜、果物、全粒穀物

更年期は栄養バランスが乱れがちです。1日3食の食事を意識すると共に、腸内環境の改善にも気を配りましょう。

適度な運動

運動不足は自律神経の乱れを招きます。有酸素運動はホルモンバランスの調整に役立ちますし、ストレス軽減にも効果的です。散歩やヨガ、水泳などで、自分に合った運動を見つけましょう。

しかし過度な運動は、かえって自律神経を乱す原因となるので注意が必要です。体力に応じた範囲で、気分転換ができる適度な運動を心がけることがポイントです。

リラクゼーション

ストレスは自律神経のバランスを乱す大きな要因です。
日々のリラクゼーションが重要になってきます。

呼吸法の活用

呼吸は自律神経に直接影響を与える大切な働きです。腹式呼吸などの呼吸法を活用し、自律神経の安定を図りましょう。

ゆっくりと深い呼吸を意識することで、副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスした状態になります。就寝前や仕事の合間など、1日のうちで実践できるタイミングを見つけてみてください。

アロマテラピーの活用

アロマテラピーは、香りを介して自律神経に作用します。お風呂に数滴垂らしたり、アロマディフューザーを使うなど、自分に合った方法で取り入れましょう。

温熱療法

温熱は筋肉をリラックスさせ、血行を良くする働きがあります。特に腹部から足先まで温めることが、自律神経の安定につながります。

例えば、温かいお風呂に浸かったり、腹部に温湿布を貼ったりするのがおすすめです。温まることで副交感神経が優位になり、不安やストレスが和らぎます。

漢方薬の活用

漢方薬にも、自律神経のバランスを整える作用があります。更年期障害の症状改善に有効な漢方薬をご紹介します。

抑肝散加陳皮半夏

肝気(ストレス)の上昇による自律神経の乱れを鎮める働きがあり、不眠やイライラ、動悸などの更年期障害の症状に効果的です。肝臓の機能を整えることで、情緒の安定や自律神経の調整を促します。

ただし、胃腸の虚弱な人は副作用の心配があるため、服用には注意が必要です。

加味逍遙散

自律神経を調整して精神の安定を図り、不安感や気分の落ち込みなどの精神症状を改善します。心身の動悸や息切れ、手足の冷えなど、更年期障害のさまざまな症状に効果が期待できます。

抗うつ作用もあるため、長期服用が可能です。ただし、肝機能に障害がある人には向いていません。

牛車腎気丸

更年期における腎気(体力、気力)の低下に対処する作用があり、肩こりや手足の冷え症、倦怠感などの身体症状に効果があります。

他の漢方薬と併用して用いることで、自律神経失調症状の改善が見込めます。ただし、腎機能障害のある人は避けた方が良いでしょう。

医療機関の活用

症状の程度によっては、医療機関を受診して専門家の助言を仰ぐことが重要です。

更年期外来

更年期の専門外来を設置している病院もあります。更年期障害に関する知識や治療方針が確立されており、自律神経失調症の改善についても適切なアドバイスが期待できます。

医師による薬物療法の提案に加え、食事・運動・ストレス対処法などのアドバイスを受けられます。症状に応じた的確な治療計画を立ててもらえるメリットがあります。

心療内科

更年期の自律神経失調症には、精神的なストレスが大きく関係しています。心療内科は、心身の両面から症状の原因を探り、治療に当たります。

場合によっては、心理療法や精神療法、薬物療法を組み合わせた総合的なアプローチが提案されます。しっかりとカウンセリングを受けながら、自分に合った治療を見つけていくことができます。

民間療法

鍼灸やマッサージ、カイロプラクティックなどの民間療法も、自律神経の乱れの改善に効果があると言われています。

鍼灸では、ツボ(経穴)を刺激することで自然治癒力を高め、症状緩和が期待できます。マッサージは筋肉の緊張をほぐし、血行を良くします。カイロプラクティックは、骨格のゆがみを整え、神経の圧迫を取り除く効果があります。医療とは別の側面から、自律神経を整える働きがあるのです。

まとめ

更年期における自律神経の乱れは避けられませんが、適切な対策を講じることで症状は緩和できます。生活習慣の改善、リラクゼーションの実践、漢方薬の活用、そして医療機関の適切な利用など、様々なアプローチが有効です。自分に合った方法を見つけながら、自律神経のバランスを整えていきましょう。自律神経を整えることで、更年期を快適に過ごすことができるはずです。

つまけん