熱海の老舗喫茶店BONNET95歳のマスターが入れる至福の一杯

23歳で始めた喫茶店
現在95歳になるマスターがいる
熱海のBONNETのお話です。

都心から1時間圏内で行ける今人気のリゾート地
熱海には古くから愛される喫茶店があります。
数多くの著名人も足繁く通った老舗喫茶店の名前は
『BONNET』
皆さんご存じマクドナルドより20年も前から
ハンバーガーを提供していたそうです。
戦後働いていたアメリカ将校が来るクラブで
ハンバーガーと出会いこの味を日本人向けの味にしたら
受けるかもしれないと開発したそうです。
オリジナルブレンドコーヒーとセットで900円
それなら食べないと損した気分になるので注文する

熱海銀座商店街から一本路地裏に入った場所にある
昭和の雰囲気漂うお店です
ここは三島由紀夫やトニー谷、美輪明宏、淀川長治
谷崎潤一郎も訪れた場所

映画好きのマスターは淀川長治と交流があり
その縁で谷潤一郎への紹介を頼まれて
仲を取り持ったこともあったそうです。

奥には予約席の札が置いてある席がある
もしかしたらあそこは過去に訪れた有名人の
誰かが愛用していた席なのかもしれない

1952年昭和27年にオープンしたお店は
一歩足を踏み入れると昭和にタイムスリップしたかのような
空間が広がっています。
内装は何度かリニューアルしたそうですが
時が止まったような昭和造りの店内の中央には
レトロなショーケースが置いてあり
ケースの中には歴史を物語るアイテムが飾ってあります。

お待ちかねの珈琲かと思いきや
テーブルにはコーヒーが入ってない
カップだけが置かれました。
あれ??
コーヒー淹れるの忘れた?
お年だからかなと頭の中で考えていると
サイフォン式で淹れたコーヒーを
テーブルに置かれたカップに
95歳のマスターが注ぐその手は
至福の一杯を入れる手に見え
何とも言えない感情が沸いてきました。

注がれたコーヒーは深みあるハイロースト
最初は強い苦みが口の中に広がります
不思議なことに二口、三口と飲み続けると
苦みを感じなくなり気がついたら
飲み干していた。
お代わりをしたかったが
この後予定が詰まっていたので
今日はこれであきらめる。

ちなみにハンバーガーに挟む
たまねぎとピクルスが別に添えてあるのは
嫌いな人もいるから好みで挟めるようにと
マスターの配慮だそうです。
試行錯誤を繰り返してきたハンバーガーを
食べたらマックはもう食べれないと思えるほど
懐かしさも感じる美味しさだ

お店に入ってくるお客さんも高齢な方が多い
「元気?」なんて会話から始まり
昔の思い出話に花が咲いているようだ
そんな会話に聞き耳を立てていると
昨日は体調が悪くて休みにしたとか
御年95歳のマスターが淹れるコーヒーは
あと何年、いや何か月飲むことができるのか
マスターが元気なうちに再訪して
もう一度あの味を堪能したいと思った
カウカウ夫婦です。

つまけん

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